STORY 1.

ミニキッチンの総合メーカーとして

発想と発案の原点をたどる
ミニキッチン総合メーカーの
未来を切り開くまで
Kadode Spaceをスタートするまでの道のりは、亀井製作所の創業時から歩んできた発想と発案の体験から数えると約76年にも及びます。
藁切機から始まり、ミニキッチン、オリジナルブランド「Repeat」の立ち上げまで。社員とともに技術を積み重ねながら、企画、製造、販売を一気通貫で行い、お客さまが求める理想に真摯に向き合って製品をつくってきました。
人のために役立ちたい。その想いは、お客さま一人ひとりが幸せな人生のスタートラインである「門出空間」そのものを創造し、場所を彩っていくKadode Spaceにつながっています。変わりゆく時代に合わせて、家具の存在意義を新しく解釈した発見を紹介します。
語り手:
亀井伸一(株式会社亀井製作所 代表取締役社長)

「あったらいいな」は
新たな道の始まり

亀井製作所は、ミニキッチンの総合メーカーとして、規格品からセミオーダーメイドまで受注製産にこだわることで、どんな住まいにもジャストフィットする多彩なキッチンを開発・製造しています。その根幹にあるのが、創業当時から続く「あったらいいな」を叶えることです。

創業者は戦後間もないころ、家畜に食べさせる藁を手作業で切りきざむ家族の負担を軽くしたいと考えました。その想いを起点とした藁切機の製造販売を手がけるようになり、1950年代にはステーキ鉄板用のプレートやカトラリーのハンドル、さらには食器棚などへ、木材加工の分野を拡げてきました。

私たちは、創業時から続くこうした原点を忘れずに、お客さまにとって「あったらいいな」という希望に寄り添い、製品開発を行ってきました。そんな想いが生まれるきっかけは、1970年ごろの高度経済成長期までさかのぼります。

晴れ、ときどき土砂降りの予感

1970年代は、高度経済成長期に伴い次々とマンションや公営団地が建設され、和式から洋式へと生活スタイルが大きく変わる時代でした。亀井製作所は、大手家電メーカーとの取引が始まり、キッチン部材などの製造を請け負う中で、人びとの生活ニーズが多様化していることを目の当たりにしていました。

一億総中流社会とも言われたこの頃。キッチン設備のトータルインテリア化やデザインの独自性など、もっとこんなキッチンが「あったらいいな」という期待感が高まる中、大手家電メーカーとの共同開発を経てユニット型の「ミニキッチン」を日本で初めて考案。生産を開始したミニキッチンは、マンションブームの後押しもあり、大きな反響を呼びました。安価で内装工事を短縮できることから導入数が増え、まもなく定番の商品になったのです。

受注数の増加は会社に2つのものをもたらしました。1つは、お客さまからの「もっと早く」という短納期への要望。これは、技術力や生産の仕組みを整えることで実現され、会社の底力となりました。そしてもう1つは、売上に伴う会社規模の成長。とはいえ、あくまでも大手家電メーカーの下請けである私たちは、実際にミニキッチンを選んでくださるお客さまの想いにふれる場はありませんでした。

愛されるブランドを目指して

1990年代初頭に起きたバブル崩壊。その影響は住宅業界も無縁とはいかず、大手メーカーからの受注数が激減しました。私たちは、これまでの下請企業としての体制に限界を感じ、商品にゼロから想いを込めてつくろうと考えました。
1999年、ついに自社製のミニキッチンを発表。誰も知らない無名のブランドはやがて、「Repeat」と名付けられました。

Repeatの企画・製造・販売を開始するまでに数年間、起死回生を信じ、必死で取り組む毎日でしたが、私たちの強みを再確認するきっかけにもなりました。それは、納期のスピードや価格、細かい注文への対応に応えられる社員たちの存在。他者本意でのアイディアを製品づくりに活かせる知恵や企画力を持つメンバーたちです。

「どうしてもここが当たっちゃうけど、どうにかならない?」
「ここ、もう少し奥行きを出せないかな?」

Repeatは、部材の加工から納品まで自社で完結する強みを生かし、お客さまの要望に応えていくことで製品ラインナップを増やしていきました。その一例が、「オフィスキッチン」です。来客用の湯のみやお盆といったオフィス特有の小物類の収納場所を備えたキッチンは、実際に、オフィスキッチンを使用する現場の要望を拾い上げながら開発し、オフィスゆえの「あったらいいな」を叶えてできたものでした。さらに、高齢者や身体に不自由を感じる方が車椅子のまま使えるように開発した「ケアハウスキッチン」も、お客さまの「あったらいいな」から始まりました。私たちは、お客さまの困りごとに真摯に向き合い、信頼を築くことで、製品を世の中に広めていくことができたのです。

「ありがとう」が満ちあふれる
毎日を

自社ブランドの開発は、私たちが本来求める使い心地やデザイン、機能性とは何かと深く追求でき、お客さまに対して発案する意義を届けられていると自負しています。

サイドオーダーができるミニキッチンやコンパクトキッチン、洗面台、シューズボックスなどの収納……。

製品づくりの発想の原点は、「あったらいいな」というそれぞれの想い。その先にある、ほんとうの価値ってなんだろうと考え続けて、紆余曲折を経たいま、それは人びとの幸せと笑顔、「ありがとう」の言葉だと学びました。

「Repeat」が目指す「笑顔」と「ありがとう」のループを次は、Kadode Spaceへ。そんな想いで新しい暮らし、新しい挑戦へと一歩踏み出す人たちの「あったらいいな」を形にする家具ブランドを立ち上げました。心地よく暮らし、心地よく働ける空間はきっと、「ありがとう」が満ちあふれる幸せを招いてくれるはず。門出を迎えた皆さまにエールを込めて。人生の第二ステージをKadode Spaceが応援します。
株式会社亀井製作所
はじまりは、
娘二人の門出から
STORY 2.
これからの
ものづくり
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