STORY 2.

はじまりは、娘二人の門出から

どこかで迎える門出のために。
オンリーワンで生まれる
幸せな空間づくりを目指して
私には、二人の娘がいます。株式会社亀井製作所の代表を務めながら、当然ながら人の親でもあります。彼女らが幸せな人生を歩んでもらうことを願ってやみません。
彼女らの未来を切り開けるのは本人だけ。では、親である私にできることはないだろうか? 新しいステージにはばたく門出を手伝うことしかできないんですよね。そんな気持ちの一端から生まれたのが「Kadode Space」です。
新しい生活、新しい挑戦。それぞれの門出に対して祝いを手伝えるオーダーメイド家具ブランドをつくろう。そんなKadode Spaceの立ち上げに至るまでのストーリーをお届けします。
語り手:
亀井伸一(株式会社亀井製作所 代表取締役社長)

こんな家具がほしい! しかし、無かった。 こんな家具がほしい!
しかし、無かった。

娘の新たな人生の歩みに立ち会った、2023年のある日。彼女らがこれからの新たな人生を歩む新たな住処をかまえる一方で、私自身はこれまでは持てなかったプライベートルームを手に入れました。

お気に入りのベッド、大きなテレビなど……。家具を移動し、ソファに座って部屋を見回したとき、居心地がどこか悪かったんです。たとえば、テレビボードを入れてみようと思っても市販のものではサイズがあわないし、ドアの幅がそもそも小さくて入れられないなんてことも。

はじめてのプライベートルームで、好きな家具に囲まれているはずなのに、なんだか居心地が良くない。そんなときに頭に浮かんだのが、同時期にあった娘の引っ越しや、営業所の立ち上げ時の光景でした。取り寄せた家具は到着まで数週間以上かかるし、海外製で品質がよくない。組み立ては自分たちなのに、説明書もついていない。晴れ舞台として門出を迎えたのに、どこか暗い気持ちになる表情があったんです。

「あったらいいな」を叶えるために、自分たちの工場で世の中にないオンリーワンのキッチンをつくってきた私たちですが、もっと近くに困っている人たちがいると気づいた瞬間でした。

モノを超えた体験を贈りたい。

心地よく暮らすこと、心地よく働くことに最適なものはなんだろう。好きだと思えるモノを前提として、考えてみたんです。部屋や事務所の間取り、天井の高さは変えられない。でも、家具をはじめインテリアは変えられると思ったんです。大切な門出なら、なおさらこだわりたいと感じたのです。

それで、自分の部屋にあわせたサイズの家具のラフ案と設計図をつくって工場で相談してみると、一週間後にはぴったりなものができあがりました。実際に部屋に運び、設置してみると理想のものが “ジャストフィット” した喜びがありました。そんな気持ちがいい空間を、広めていきたいと考えたのがKadode Spaceの原点です。

幸いにも、亀井製作所にはミニキッチン総合メーカーとしてお客さまの「ちょうどいい(“JUST FIT”)を叶える」という理念がありますし、夢をかたちにできる工場や社員たちもいます。そこで、個人であっても家具をオーダーメイドができ、「長期間待たされることもなく、“JUST FIT”の喜びを体験してもらえること」を目標に立てたんです。

すこし落ち着いてみようか

引っ越し、入学、就職、独立・開業。私たちが喜びを届けたい門出の瞬間はさまざまあります。一方で、私たちは悩んでいました。単身赴任やひとり暮らし、独立したての人たちにとって安心な品質と、ちょうどいい価格帯についてです。

高品質高価格なものはたくさんありますし、ゼロからオーダーメイドを行うとどうしてもコストが高くなってしまいます。さらに、空間を彩る機能美を叶えるデザインには妥協したくない。家具を組み立てる手間も増やしたくない。家具にどこまでキッチンの分野で培った理想を込めていくかを整理する必要がありました。

悩んだ末、私たちが導いた答えは「コミュニケーションを生む」ことでした。部屋やオフィスの限られた空間を機能的に無駄なく活用できることで、親子、同僚、友達が喜びを分かちあえる製品を目指し、私たちの家具を使う誰かが幸せな一歩めを踏み出してほしい。そのために、適切な価格帯で組み立ては不要。しかも、セミオーダーとして幅、奥行、高さを選べるもの。そんな目標を掲げて、商品開発を進めていきました。

もう少し早く欲しかった

これを書いている時点では、Kadode Spaceが果たして新ジャンルとして受け入れられているかは不明です。私たちが門出を迎える人たちに望むのは、Kadode Spaceを通して幸せな人生を歩んでほしいということ。なぜって、夢を描ける、幸せな未来を創造できないものをつくっても、誰からも「ありがとう」をいただけませんから。

Kadode Spaceは、これからひとり暮らしを始めようという娘やその世代の子たちにとってもそうですが、開業したばかりの若き経営者たちへのエールにもなってほしい。心地よく過ごし、気持ちよく働くことで幸せいっぱいな人生を過ごしてほしいから、待たせることはしたくありません。発想から半年でお披露目できる段階まできました。

皆さんの幸せな毎日の傍らにKadode Spaceがあったら、私たち一同、これほど嬉しいことはありません。
でも、もう少し早く欲しかった。
株式会社亀井製作所
これからの
ものづくり
STORY 3.
キッチンの
総合メーカーとして
STORY 1.